取締役会決議の重大な違法性
東京高等裁判所に提出された即時抗告理由書では、会社更生手続開始申立ての前提となった取締役会決議について、会社法上の重大な違法性があるとの主張が改めて展開されています。
抗告理由書によれば、本件では会社更生開始後に管財人へ就任することが予定されていた取締役は、会社法第369条第2項の「特別の利害関係を有する取締役」に該当するため、本来は当該議決に参加することはできないとされています。
しかし、抗告理由書では、その取締役が議決に参加した結果、申立てが可決されたと指摘しています。
さらに、その取締役を議決から除外した場合には、
- 議決権を有する取締役は4名
- 賛成2名
- 反対2名
となり、可否同数となるため過半数に達せず、会社更生申立てを決議した取締役会決議自体は成立しないと主張しています。
抗告理由書では、この点を踏まえ、
特別利害関係取締役が議決に参加したことにより、取締役会決議は会社法369条2項に違反し無効であり、その決議を前提とした会社更生手続開始申立ても必要な意思決定を欠く。
と主張しています。
また、このような違法性の疑いがあるにもかかわらず、裁判所が十分な審理を行わないまま会社更生手続開始決定をしたことにも問題があるとの点が、即時抗告理由として掲げられています。