令和8年5月27日、株式会社トーシンモバイルの二次代理店である**東海地方で複数のauショップを運営する企業(社名非公表)**より、東京地方裁判所の管財人宛に「会社更生手続に伴う端末供給制限等に関する意見書」が提出されました。
同意見書では、会社更生手続開始後の端末供給制限により、販売機会の損失、利益の圧縮、納品遅延、店舗評価への影響など、現場において深刻な支障が発生している実態が報告されています。
企業価値保全委員会では、地域販売網や取引先への影響を把握するうえで重要な資料であると考え、その内容を掲載いたします。
令和8年5月27日
東京地方裁判所民事第20部 御中
管財人
石田 雅文 様
栗田口 太郎 弁護士 様
利害関係人
東海地方でauショップ17店舗を運営する二次代理店(社名非公表)
代表取締役 ●● ●●
会社更生手続に伴う端末供給制限等に関する意見書
弊社は、株式会社トーシンモバイルの二次代理店として、auショップ17店舗を運営しております。
今般、株式会社トーシンホールディングスに対する会社更生手続開始決定を受け、令和8年5月11日以降、KDDI株式会社より携帯電話端末、SIMカード及びアクセサリー等を信用不和による出荷調整となりました。
更生手続開始当初、株式会社トーシンモバイル代表者石田雅文氏及び管理部●●氏より、「会社更生手続の対象はトーシンホールディングスであり、トーシンモバイルとの取引条件に変更は生じない」旨の説明を受けておりました。
しかしながら、現状においては、下記のとおり、弊社店舗運営に極めて重大な支障が発生しております。
1.端末供給不足による販売機会損失
現在、端末供給数の減少により、週間60台以上の販売機会損失が発生しております。
弊社グループのau取扱店舗全体では、週間販売想定台数は約600台でありますが、現在の発注制限下では約460台程度しか端末確保ができない状況です。
その結果、単週約140台の不足が生じており、この状態が4週間継続した場合、500台以上の販売ロスが発生する見込みです。
粗利単価●万円で試算した場合、最低でも約●●●●万円以上の減収となる見込みです。
また、令和8年5月25日以降は、トーシンモバイル側より、週●●●●万円以下での発注運用要請がなされており、collection、SIM、デモ機等を含めた運用となるため、今後さらに端末供給不足が深刻化する見込みです。
2.販売維持のための利益圧縮
在庫不足により、お客様希望機種を店頭で用意できないケースが増加しております。
そのため、販売機会維持を目的として、通常●●●●●円頂いている頭金を●●●●●円又は無料とする対応を余儀なくされております。
結果として、販売粗利のさらなる低下が発生しております。
3.納品スケジュール変更による営業影響
現在、端末納品が金曜日着となっているため、木曜日・金曜日開催のイベント販売に大きな影響が発生しております。
特に、イベント販売は木曜日開始が多く、イベント開始時点で在庫不足となるケースが増加しております。
さらに、金曜日昼頃の納品後、各催事会場への緊急搬送が必要となるため、店舗と催事会場間の往復移動等、従業員負担及び輸送リスクの増加も懸念されます。
4.予約販売機能の実質的停止
現在の端末要望方式は、従来の販売予約システムとは異なり、要望登録を行っても実際に端末が確保される保証がない状態となっております。
従来は、システム登録可能であること自体が在庫確保済みであることを意味しておりましたが、現状では予約成立の確実性が著しく低下しております。
その結果、お客様への納期案内が不安定となり、店舗現場に混乱が生じております。
また、アクセサリー類についても納品遅延が発生しており、ケースやフィルム等の付属品需要が他店へ流出する事例も多数発生しております。
例えば、従来であれば火曜日受付分は当週木曜日着で対応可能でしたが、現在は翌週金曜日着となるため、約8日間の納期差が生じております。
5.店舗評価及び支援金への影響
端末供給不足により、新規契約のみならず、機種変更契約やLTVポイント獲得にも重大な影響が発生しております。
特にiPhone在庫不足及び高ポイント対象端末の欠品により、各店舗において最終クール予定ポイントが未達となる可能性が高まっております。
その結果、
・実績連動支援金(新規・機種変更・セルアップ目標達成支援)
・店舗総合支援金
・運営力総合支援金
についても大幅減額が見込まれております。
実績連動支援金については、前期平均月額約●●●万円の実績がありましたが、今後3か月間で約●●●●万円規模の損失が見込まれます。
さらに、店舗総合支援金及び運営力総合支援金についても、単月約●●●万円、3か月累計約●●●万円規模の損失影響が想定されております。
6.今後の事業継続への重大な懸念
現在の供給状況が継続した場合、弊社店舗の半数以上が赤字転落する可能性が高く、現行店舗網の維持が極めて困難となります。
また、「直営店舗在庫を移動対応する」との説明も受けておりますが、それは一時的対応に過ぎず、トーシングループ全体の販売基盤維持及び再建には根本的解決とはなり得ません。
特に、新型iPhone発売時期及び2月・3月商戦期においては、現状の供給体制では対応不能となることが強く懸念されます。
このまま供給正常化が行われなければ、二次代理店のみならず、トーシングループ全体の販売基盤維持にも重大な影響を及ぼすものと危惧しております。
要望事項
以上を踏まえ、弊社としては、管財人におかれまして、KDDI株式会社との協議を通じ、端末供給体制の早期正常化に向けた対応をご検討いただきたく、強く要望いたします。
現状の供給制限が継続した場合、二次代理店の経営継続が困難となり、地域販売網維持にも深刻な支障が生じることをご賢察賜りたく、何卒よろしくお願い申し上げます。
以上