令和8年6月26日、株式会社トーシンホールディングスの株主であり利害関係人である石田ゆかり氏は、東京地方裁判所民事第20部に対し、「上申書」を提出しました。
本上申書は、同日付で提出された管財人解任申立てについて、会社更生法に基づく速やかな審尋期日の指定を求めるものです。
管財人解任申立てを提出
石田氏は同日、会社更生法第68条第2項に基づき、現在選任されている石田雅文氏及び栗田口太郎氏の両管財人について、解任事由が存在するとして解任申立てを行いました。
今回の上申書では、その解任申立てについて、裁判所に迅速な判断を求めています。
これまでにも管財人選任について意見を提出
上申書では、今回の申立ては突然行われたものではないことも説明されています。
会社更生手続開始決定では、株主に対し管財人選任について意見を提出する機会が設けられていました。
これを受け、申立人は令和8年5月28日付で、現在の両管財人の変更を求める意見書を提出しています。
しかし、その後現在に至るまで、
- 提出した意見書に対する裁判所からの応答
- 管財人選任についての正式な判断
はいずれも示されていないと指摘しています。
抗告手続でも問題点を指摘
さらに申立人は、
- 令和8年6月3日 即時抗告
- 令和8年6月8日 抗告理由書提出
という手続を行い、その中でも両管財人に関する問題点を既に詳しく主張していると述べています。
つまり裁判所は、本件を巡る事情や争点について十分把握している状況であるとしています。
法律上、審尋が必要
上申書では、会社更生法第68条第2項により、管財人解任申立てについては裁判所が審尋を行わなければならないと定められていることを指摘しています。
そのため、まず速やかに審尋期日を指定する必要があると主張しています。
なぜ急ぐ必要があるのか
上申書では、迅速な判断が必要な理由についても詳しく説明されています。
現在、トーシンホールディングスは会社更生手続中ですが、現時点では資産超過であり、既存株主の議決権が消滅している状況ではないとしています。
一方で、今後予定されているスポンサー選定や第三者割当増資では、再建計画において最大300%の希薄化が予定されており、現在の管財人のもとで更生計画が進み認可されれば、既存株主は回復困難な損害を受ける可能性があると指摘しています。
経営への影響も主張
申立人は、現在の管財人による経営判断によって、更生会社に深刻な損害が発生していると認識しているとも述べています。
さらに、
令和8年5月28日の臨時株主総会で石田雅文氏が取締役を解任されたにもかかわらず、
- 解任登記
- 後任取締役の選任登記
がいまだ完了していないことなども、更生開始決定後に既に弊害が現れている具体例として挙げています。
裁判所へ迅速な判断を要請
上申書では、
時間が経過すればするほど、株主だけでなく更生会社自身にも回復困難な不利益が生じる可能性があると指摘しています。
そのため、
管財人解任申立てについて速やかに審尋期日を指定し、裁判所として早期に判断を示すよう求めています。
企業価値保全委員会より
今回提出された上申書は、管財人解任申立てに関し、裁判所に対して迅速な審理を求めるものです。
申立人は、これまでにも意見書や即時抗告、抗告理由書を通じて管財人選任に関する問題点を継続的に主張してきた経緯を示し、今後予定されるスポンサー選定や第三者割当増資などが既存株主や会社に重大な影響を及ぼす可能性があることから、速やかな司法判断の必要性を訴えています。企業価値保全委員会では、本件に関する今後の裁判所の判断についても注視してまいります。